カディッシュとハコーテル

今日は、イスラエルの歌と音楽を2つご紹介しましょう。

まずは、先日、佐渡裕さんについて書いたブログでもちょっと触れた「カディッシュ」。
「カディシュ」とは、ユダヤ教徒が唱える「死者のための祈り」です。
日本では、バーンスタインがこの祈りをテーマにした交響曲第3番を作曲したことで知られていますが、ほかにも様々な歌唱を視聴することができます。

下の動画は、Ofra Hazaの歌うKaddishです。

カディッシュ


For salvation, Kaddish,
For redemption, Kaddish,
For forgiveness, Kaddish,
For health, Kaddish,
For all the wars victims, Kaddish,
For all the holocaust victims, Kaddish

  • M'YITEN SHAMA'I KERI'OH

HAMAH GURAH V'HAMAYM KA LI RETOH
HA SAMOVIM RACHU'AH
HAMAH HAREH 'AL KAH TERU'AH-
Why do I cry at night?
Why do I feel so bad?
Something holds me tight
It's something in the air.

I have a prayer, a prayer,
A prayer from my heart
Night after night after daylight,
Memories of home...

BA HA YAKHON UV YA MEKHON - KADDISH
AL YISRAEL TAL MI DE HONE - KADDISH
AL NA HOMO AL SHEZOVO - KADDISH
AL RAFUHO UGE'ULO - KADDISH
AL SALIHO WA CHAPORO - KADDISH
AL HASOLO AL HASOLO - KADDISH
AL NAHOMO - KADDISH
AL RAFUHO - KADDISH
AL SALIHO - KADDISH
WA CHAPORO AL HASOLO AL HASOLO - KADDISH
OH KADDISH DE RABANON
OH KADDISH DA AMIRAN
BO'OLAMO DIVORO - KADDISH
HUYIT GADAL WEYIT KADASH - KADDISH
AL NAHOMO AL SHEZOVO - KADDISH
AL RAFUHO UGE'ULO - KADDISH
BA HAYEKHON UV YA'MEKHON - KADDISH
AL YISRAEL TAL MI DEHON - KADDISH
AL SHALOMO - KADDISH
MIN SHAMAYO - KADDISH
YE HELANO - KADDISH
WA CHAPORO - KADDISH
AL HASOLO - KADDISH

More lyrics: http://www.lyricsfreak.com/o/ofra+haza/#share





こちらは、「ハコーテル」(嘆きの壁エルサレムの西壁)
動画の最後に登場する人物にご注目ください。

Ofra Haza - The Wailing Wall (HaKotel)



ところで、日本・イスラエル親善協会のサイトで、イスラエルの音楽や祭り、料理、新聞などを紹介しています。
アドレスは、下記のとおりです。
http://www.japan-israel-friendship.or.jp/modules/special/index.php?content_id=15

☆以下は、上記サイトからの引用です。
「ハコーテル」の動画と併せてご覧ください。

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1番
 少女が壁に向って立っていた
 唇とあごを近づけた
 彼女は私に言った
 「角笛の鳴りわたる音は強い
 しかし静けさはもっと強い」
 彼女は私に言った
 「シオンは神殿の丘にある
 私に報いと特権について黙している」
 そして黄昏時に夕日が彼女の額を照らした
 真紅色の大国であった

(繰り返し)
 苔と悲しみの嘆きの壁
 弾丸と血の嘆きの壁
 石の心を持った人々がいる
 人の心を持った石がある

2番
 彼の小隊の中からただ1人のパラシュート兵が
 嘆きの壁の前に立った
 彼は私に言った
 死には形がない
 あるのはたった9mmの銃口だけだ
 彼は、「私は泣いていない」と言いつつ
 視線を地に落とした
 彼は言った。
私の祖父 〜神様の知っている〜 は
 この近くのオリーブ山に眠っているのです

3番
 1人の歩兵部隊の母親が喪服に身を包んで
 嘆きの壁に立った
 彼女は私に言った
 燃えているのは私の息子の瞳で
 壁のロウソクではありません
 彼女は私に言った
 私は壁の隙間にはさむどんな紙切れも書きません
 なぜならば嘆きの壁の前に昨日
 ささげたばかりのものは
 どんな言葉や文字よりも大きいのです
<エルサレム 嘆きの壁>


 この歌は1967年6日戦争直後にリリースされた「ハコーテル」という歌です。
1996年、私はこの歌の作曲者、ヤッフォ在住のドヴ・ゼルツェル氏を訪ねたことがあります。
ドヴ氏は「1967年、6日戦争の勝利でのエルサレム解放は、私にとって聖書に書いている奇跡が現に今起こっている。その驚きと感動を曲に表したいと思い、友人の作詞者ヨッスィ・ガムズとわずか数日で作りました。興奮の中から、霊感的にこのメロディーが湧いてきました」と言っていました。
エルサレムの歌は、それ以前はほとんど存在していませんでしたが、このエルサレム解放を機にこの「ハコーテル」や「黄金のエルサレム」をはじめ、たくさんのエルサレムの歌が作られていきました。
また以下の歌詞の解説は、この歌の作詞者ヨッスィ・ガムズ氏にインタビューしたものです。

『 1番の「少女が壁に向いて立っていた。唇とあごを近づけた」とは、直接的には言っておりませんが、壁にキスするためです。この少女の若き主人、あるいはボーイフレンドが6日戦争で亡くなったからです。当時の軍隊の首長ラビ、シュロモー・ゴーレンが大きな歓喜の中で『ツツツ…』と角笛を吹いていました。その角笛の鳴り響く中で彼女は私に言いました。『この角笛の音は非常に強い音です。しかし「沈黙(静けさ)」はその大きな鳴り響く角笛の音よりももっと強い』。すなわち、時に沈黙は、魂からの叫びや身をよじるような悲しみの泣き声を秘めています。そしてその沈黙の声の方が強い。


 角笛の音は、「自分たちは勝った、エルサレムを征服した」という勝利の喜びの声でした。しかし沈黙は、たくさんのユダヤ人やアラブ人兵士、両方の側に生命と血が流されたということを言っています。その喜びの背後に、生命をささげ血を流した人がいたということを忘れないで欲しいということです。
 黄昏時に赤い夕日が彼女の額を照らしました。その赤紫色を見たときに、紫色は王様の服の色ですが、私はその色を通してダビデ王、ソロモン王のことを思いました。2000年間ユダヤ人が自由に行くことができなかった嘆きの壁に行ける日がついに来た。』

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