鉛筆をきりりと握る子よ伸びよ −教室の風景から−

今年から、小学校での外国語活動が必修となりましたが、文字指導はしないことが前提になっています。
国際交流のための素地を養うのが目的だからというのが、その理由です。
しかし、高学年の子供にとっては、これは不自然で、かつ効果の上がらない方法だと言えます。

何歳から外国語学習を始めるにせよ、聞くことがまず重要なのは言うまでもありませんが、9歳、10歳、11歳、という年齢の子供が文字を使いこなしたいと思うのは当たり前ですし、文を音読したり、書いたりすることによって、英語への理解が深まり、記憶も定着しやすくなります。

低学年のころから、英語の音に慣れ親しみ、年齢が上がるにつれて、その年齢の子供の特性を生かした指導をしていかなければ、せっかく外国語活動の時間を取り入れても、十分それを活用できないのではないでしょうか。

また、指導にあたる先生方が、どのような手順を踏めば、大多数の子が、外国語によるコミュニケーション力を楽しみながら身に着けていくのかを積極的に学び、指導技術を身に着けていく必要もあるでしょう。もちろん、すでに実績を積んでいらっしゃる先生方も多くいらっしゃいます。日本の将来のためにも、今後ますます多くの小学校の先生方に、奮闘していただきたいと願っています。

いろいろな事情で理想通りには進まないでしょうが、小学校時代に、様々な文化と触れ合う体験をし、外国語でコミュニケーションをする大切さを実感してもらうために、教員の方たちには、率先して、外国語活動を楽しみ、教え方を研究していってほしいものです。そして、現場の声を反映させていっていただきたいのです。もともと小学生を教えるプロなのですから、外国語の指導法を学び、自信をもって授業を進めていただきたいのです。



私の英語教室では、総合的コミュニケーション力を養うために、「聴く、話す、読む、書く」という4つの技能をバランスよく伸ばすことを心がけています。

小学生の生徒たちは、英語で会話するだけでなく、英語を読み、書くことを心から楽しみにし、積極的に練習しています。
ある程度フォニックスを学び、自分の力で英語を読めるようになると、教室ライブラリから英語の本を借りていき、どれだけ多くの本を読んだかを競うように、次々と読み進んでいきます。英語で自分の考えを書き、スピーチするのも大好きです。そして仲間の話をよく聞き、英語でコメントすることも楽しんでいます。

そんな彼らは、中学生になると、殆どの場合、当然の結果として、テストでも好成績を収め、スピーチ・コンテストにも積極的に出場して賞をもらうようになります。そして、ますます英語が好きになり、将来、仕事でも使いたいなあなどと考えるようになっていくのです。もちろん、例外はありますが。


彼らの真剣な表情や、笑顔を見つめていると、「この仕事を続けて本当に良かった」と感じます。


  鉛筆をきりりと握る子よ伸びよ


子どもたちの成長を見守り、応援する毎日が続きます。