桜を愛でる




                    柏市 麗澤学園にて

 花の下をそぞろ歩き、日本の現状、過去、未来を思いました。
 ピクニックの親子連れの笑顔に、一人杖をついてゆっくりと進むお年寄りの背中に、手をつないで前を見つめる恋人たちに、薄紅色の桜が静かに微笑みかけていました。
 桜の季節には、自分が日本人であることを強く意識しないではいられません。震災によって大きな痛手を受けた今年の春、多くの日本人が、桜の美しさに心を癒され、再生への決意を新たにしていることでしょう。
 満開の桜を見上げながら、私も、全力を尽くして自分のできること、自分に求められていることをしていきたいとの思いがこみ上げるのを感じていました。